金型ネオナイト処理
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金型のネオナイト(NEONITE)処理について
精密ガス軟窒化ネオナイト処理の詳細
表面処理「ガス軟窒化」は、鉄鋼材料に窒素を拡散浸透させ、表面に窒素化合物を生成させることにより、耐摩耗、耐かじり、耐焼き付き、耐食性などの疲労強度の向上を目的とする処理方法です。各種機械部品の寿命が大幅に改善されます。
従来の窒化法では、処理後、面粗さの低下や歪寸法変化などの問題を起こすことがありました。
当社では、材料や用途により適切な温度時間、ガス組成をコントロールします。処理を行うことでそれらの問題点を克服することが目的です。当社は、一歩進んだガス軟窒化処理であるネオナイト処理の開発に成功しました。
最近では、精密な制度を要求される、機械部品、プラスチック金型、ダイカスト金型、プレス金型などにご利用いただいております。
有効炉内寸法:480mm×500mm×1,000mmまで。
処理可能重量:単体の重量が150kgまで。
処理温度と硬さ
低温度域 550℃以下
材料の前熱処理状態、形状などをふまえた上で、適切な温度で処理をいたします。
硬さ
下記一覧表を参照
材料別処理後の硬さ変化一覧表
材質 | 処理後の硬さ |
---|---|
SKD61(改)DH2F FDACなど | 約900HV |
プリハードン鋼 NAK80 HPM1など | 約800~850HV |
SCM(改)PX5 HPM7 など | 約750~800HV |
SUS系 HPM38PD555 など | 約1,000~1,100HV |
刻印付金型
寸法変化
処理後の変化を5μm以下に抑えます。
製品の大きさ、形状などで、若干ですが変化します。
面粗さ
処理後の面粗さはほとんど変化しません。特にガス軟窒化特有の表面のざらつきはありません。
シボ加工品
窒化層の生成により、数ミクロン、凹凸が浅くなりますので、色合わせが必要な場合がありますが、ほとんどの場合、そのままでご使用いただいております。
鏡面加工品 みがき品
仕上げ面
表面が曇ったような感じで仕上がります。しかし面粗さはほとんど変化しておらず、ざらつきもありませんので、従来のガス軟窒化処理よりも、磨きなどの手仕上げ時間が短縮できます。
実際にはそのままでご使用いただいている場合が大勢です。
溶接性
窒化後の、肉盛溶接は非常に困難とされてきましたが、ネオナイト処理は、窒化後の溶接が容易に行えます。
特に金型の形状変更や修正が必要な場合に役立ちます。